是に上瀬は瀬速し、下瀬は瀬弱し、と詔りごちたまひて、（
初めて中瀬に堕りかづきて、滌ぎたまふ時に成り坐せる神の名は（
此の二神は、其の穢き繁国に到りましし時の汚垢に因りて、
＜現代語訳＞
さてそれから
川上だと瀬の流れが速すぎるし
川下だと瀬の流れが弱すぎる
と言って
中の瀬に降りて水の中に入り
穢れを祓う時に生まれた神様は
です
この二柱は汚らわしい国に行った時の
垢から生まれた神様です
・・・・・・・
出てきました
この神様たちは
身禊詞も出てくる神様です
ここからしばらくは
この身禊詞の中に登場する神様たちが
沢山出てきます
この辺りのお話の
言霊学の本の解釈は
結論が先に分かってるので
そこから導き出してる解釈になっています
つまり
こじつけてる感じです
なので
やっぱりここも
私が納得できる部分だけを抜粋して
お伝えしようと思います
上瀬と中瀬と下瀬
というのが出てきましたが
これは
イザナギの大神の中にある
五十音図を川の流れに見立てて
表現してるそうです
イザナギの大神の音図は
天津菅麻音図です
なので上瀬は「ア段」
中瀬は「ウオエ」段
下瀬は「イ」段
になるそうです
図で表すとこんな感じ
・・・で
中瀬で禊をしますよね
中瀬はウオエの段です
ウオエの段を整理したって事を
古事記は伝えてるので
生まれたという事になります
ではこの二柱は何のお働きなのか
というと
まずは八十禍津日神
この神様は
百音図を両側の母音、半母音の数を取り除いた数
100ー20＝80
で八十なのだそうですが
意味としては
この宇宙から実在を取り除いた
実相、現象だけの数っていう事だそうです
図で表すとこんな感じ
いきなり
どうして五十音図を
上下に合体させ
百音図となったのか…
一応は
説明がありました
この世の出来事は
この言霊の立場から見ると
光明に満ちた
とても合理的な社会なのだそうです
でも現実は
とてもじゃないけどそうは思えません
それは
世の中を見る我々が
自らが経験した記憶で
それを世の中の実際の姿だと
思い込んでいるからだそうです
禊の立場は
両方の立場を理解していなければならないので
言霊の立場ね現象を上段に
現実の経験知による社会の見方を下段に
合計十段の言霊図をもって
両者を公平に見る必要があるそうです
そして
これは言霊「ア」の働きを言ってるのだそうです
言霊「ア」は感情を司ります
感情だけで
精神世界と客観世界を検証することは
とてもじゃないけど無理ですよね
現れた事柄を感情だけで判断することは
八十の禍を作り出すって
意味になるそうです
そこに感情だけではない
建設的な創造性のある言葉に
光がある・・
っていうのが八十禍津日神
という「ア」段のお働きとして
規定されたのだそうです
次に大禍津日神
この神は言霊「イ」の段になるそうです
「イ」は創造意志
でも意志だけでは何も現実には生まれません
そして逆に
意志をただ振りかざして
説明をしたからと言って
それが実相になる訳でもありません
意志というのは
底に秘めているからこそ
行動に現れるものなので
意志を振りかざすことは
大禍になるよと
言ってるのだそうです
創造意志は隠してこそ
光となるというのが
言霊「イ」の段のお働きなのだそうです
イザナギは
黄泉の国で外国の文化や言葉、精神に触れました
その文化は今も
我々の生活の基盤となっています
その基盤の精神土壌は「競争」です
今のこの文化は「競争社会」です
他人よりも少しでも勝ってないと
充分なお金が得られないような
そんな仕組みになっています
それは
人の心を大事にする精神のない文化です
それをイザナギは
生きた田（五十音図）の無い
（きたなき）世界だと言って
黄泉の国から逃げ帰ってきましたが
でも
そこではイザナミが黄泉大神になり
あれから千年以上頑張って
今の物質科学文明を
ここまで発展させてきましたから
これらを
ヒトの中にある精神世界と
同化させないといけません
言霊の無い国といっても
黄ざす（萌す）泉の国なのですから・・・
古事記中で
黄泉国は
キタナイ国と言いつつも
希望がある国だという名が
つけられているのですから
そのために
今回の禊は行われているのだそうです
結論としてまとめると
八十禍津日神から得られたことは
外国の文化、学問の処理は
その実相を明らかにしても
それのみで足りてるとしない事
次に大禍津日神は
我々の心の宇宙、精神世界にある言霊の原理を
外国の言葉や学問と並べて論争の種にしない事
っていう二点でしょうね
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