次に御刀の手上に集れる血
(つぎにみはかしのてがみにあつまれるち）
手俣より漏き出でて成りませる神の名は
（たなまたよりくきいでてなりませるかみのなは）
（くらおかみのかみ、
御刀の柄に集まった血が
指の間から漏れ出てお生まれになったのは
・・と現代語訳ではこんな感じです
お伝えしてませんでしたが
ここでの「血」というのは
道・・つまり道理の暗号になってるそうです
ここでまた
言霊学においてとても重要な概念となる
神々が登場します
それがこの二柱
この二柱が司る概念というのは
握手（にぎて）と起手（おきて）
というものです
結論から言ってしまえば
握手（にぎて）と起手（おきて）というのは
入力と出力のお働きの様なもの
・・らしいです
昔はパソコンどころか
ワープロだってなかったので
入力と出力の概念など
存在しなかったのだと思います
それをわかりやすく人間の手に置き換えて
この二柱の神の名前を
表現してるらしいのですが
現代人の私たちからみたら
余計に難しくて難解な表現に思えてしまいます
でもこの二柱の神の名前には
驚くほど沢山の情報が
盛り込まれているようなのです
まずは手の指を
親指からいち、にい、さん・・・
・・と折り曲げていく動作の事を
昔は御手繰（みてぐり）と呼んだそうです
それは逆に
手の指を一本一本広げていく時も
同じ御手繰（みてぐり）
という言葉を使ったそうです
闇淤加美神（くらおかみのかみ）は
指を一つひとつ
順に繰り（闇）嚙合わせる（淤加美）神なので
左右合わせて十本の指を
すべて握り終わった後の
「握手」を指しているそうです
この「握手」は「幣（にぎて）」
または「和幣（にぎて）」
神社などに飾られてるこれ
これのことを
御幣（ごへい）といいますが
これは淤加美神のお働きを
示しているそうです
その働きはどういうものかというと
理想の精神構造である
タケミカヅチの構造を示す言霊図を基準に
この宇宙の一切の現象の道理を
掌握しようとする事・・らしいです
タケミカヅチが基準なので
神社にある御幣は
稲妻っぽい形なのかもしれませんね
そして
お金のことを「貨幣（かへい）」といいますが
これは
その生産物の価値を掌握したもの
その労働の結果を表したもの・・・
・・・というのが
本来の意味なのだそうです
これらの意味を
改めてここで考察してると
私に貨幣がめぐってこないのは
私の労働には価値がないからなのかな？
とか思って落ち込みます・・・
そして次は
闇御津羽神ですね
これは先ほどとは逆に
握ってる十本の指を
一つづつ順に伸ばして起こしていく御手繰です
指を繰り（闇）
恵みとなる御稜威（御津）
を鳥の羽の広がるように表し示す神
こちらが「起手」となります
タケミカヅチの理想の言霊図を
実際に色々な現象に適用し
処理をしていく事をさしているそうです
また
「起手」は「掟」の語源なのだそうです
握手として宇宙の法則とエネルギーを握り
結び、収め、
それらを自覚して把持してるだけでは
それらは宝の持ち腐れ・・
これを時と場合に応じて
活かしてこそはじめて価値が発揮されるもの・・
掌握された宇宙の法則を
実際の社会に規範として
・・つまり掟・・法としてこそ
理想の社会は形成される・・・と
古事記は説いているのだそうです
ここにきてやっと
日本の正式な記紀として
それらしい内容が出てきましたね
ではまた
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