次に月読命に詔りたまはく
（
汝が夜の食国を知らせ
（ながよるのくにをしらせ）
と言依さしたまひき（とことよさしたまひき）
＜現代語訳＞
月読命には
夜の食国を
自らの統治として治めよ
と命令しました
・・・・・・・
月読命は言霊「オ」
オ・トコホモロノヨソ・ヲが
その実働のお働きだそうです
言霊「オ」は経験知を表します
でもここでのお働きを
「経験知」だ、というと
わかりにくい気がします
それは
天照大御神と違い
月読命には対応してる言霊図が
ありませんので・・
天津菅麻音図はイザナギの大神の音図です
天津金木音図はスサノオや黄泉の国の音図です
そして天津太祝詞音図は
天照大御神の音図です
三貴神と言われてるぐらい
貴い神の一柱なのに
対応してる音図が無いのは何故なのか・・・
それは
月読命という名がその理由を
表しているそうです
わたしたちは「月」という字を見ると
それは夜空に輝く
あの天体の事を指してると思いますが
元々は
「月」という字は
「つく」・・・
寄り添うとか付属するとか
そういう意味の文字なのだそうです
言霊図にある言葉たちに付属し
それを読み解くお働き・・
つまりは
その言葉を説明するものという役目を担ってる
「漢字」のお働き
の事を指しているそうです
他にも色々と
言霊を説明するための
哲学とか宗教とか
そういうもの全般を
月読命というお働きに
まとめている様です
経験知というのは
それらを説明するときに
自らの経験に基づいて
概念とか比喩が用いられ
その言葉を説明する漢字に置き換えられます
でも同時に
言霊からでた実体ではなく
その人個人の経験知による
概念や比喩になるので
それらの判断や説明は
どんなに詳しく写しだそうとしても
その物事の実体を
捉えることが出来ないという宿命も
この経験知というのは
負う事になるのです
それでも
この言霊「オ」から出た
月読命のお働きも
人間の性能の一つとして
貴い位置に定められているのです
私はここでふと
月読命の文字を見てて
前に竹取物語を読んだ時のことを
思い出しました
かぐや姫は
以前犯してしまった罪のために
月の都からこの地上に
罰を受けるためにやってきたと
物語上で話しておりました
でも実際にお迎えが来た時
その迎えの人々は
月の人々とは書かれてなく
天人と書かれてありました
この竹取物語を
古事記の暗号通りに読み解くと
このかぐや姫は
かぐは迦具（かぐ）になり
「書く」の暗号となり
やは弥・夜・家・屋（や）
ひめは日霊女・秘め（ひめ）
となりますよね
こうなると
かぐや姫は
言霊の布斗麻邇がそのまま秘められた
「文字」
という事になると思うのです
これは
今、私たちが使ってるこの文字ではなく
言霊の霊力が
その文字にそのまま..秘められている
その文字を書けば
そのまま現実世界に
現象として現れるという
そういう文字・・・・
・・・・・の象徴が
このかぐや姫って事に
なるんじゃなかろーか・・・
って私は思ったんです
そしてこの文字が
現代に伝わっていない事こそが
このかぐや姫の犯した罪なのではないかと・・・
私は推測しています
また
天津罪というのはいつだって
言葉の乱れを指すものなので
かぐや姫の
かぐやの「や」が「夜」
という文字を示すのならば
それは黄泉の国の事を指すと思うので
輝かしい文字を客観世界に持っていき
結果としてその力を失う事になった・・・
っていう罪なのかも・・
とも思いました
月読命というのも
つくよみのみこと
なので「よみ」の二文字が名前に入っています
このことから
月読命は客観世界の経験知であるとも
受け取れるんですよね
まあいずれにしても
かぐや姫は
高天原という
人の精神宇宙の中に今はいるって
竹取物語は言ってると思うのです
そこにはもう罪も罰も存在しないはずだから
かぐや姫は許され
そのお働きをしてるように
かぐや姫も
高天原で
言霊布斗麻邇にぴったり寄り添って
言霊の霊力が復活するその時を
今か今かと待ち望んでいるのだろうと
私は思ったのでした
